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大竹達郎さん・みどりさんさんのプロフィール写真

大竹達郎さん・みどりさんさん

    大竹達郎さん・みどりさん 便利な都市部での生活から離れ、エネルギーや野菜を自給自足する生活がしたくて移住先を探していました。海も、山も近くに感じられる南相馬で理想の環境に出会えたことを嬉しく思っています。移住準備に際し、浜通り地域を回ることでさまざまな活動がある面白さにも触れました。家のDIYや家庭菜園を存分に楽しみたいと思います。

    子育てがひと段落したタイミングで、自分の理想の暮らしに挑戦したいと考える方はいらっしゃるのではないでしょうか。東京都在住の大竹達郎さん・みどりさんご夫妻もそんな一組。子どもが小さいころはよくキャンプに行き、自然の恵みを感じながら生活することに憧れていました。大竹ご夫妻が内見時に「こんなに良いところはない!」と感じたという物件を訪ねてみると、そこにはブルーシートが張られた家の姿。一体どんな暮らしをイメージしているのでしょうか。

    剥がれた床に、落ちかけの天井……本当に住めるの

    ー今日はよろしくお願いします。えっと、お話を聞く前に、中を見させていただいてもいいでしょうか?中の様子が気になってしまって……歩いていい場所はどこですか?

    達郎さん:

    手前の廊下とテントが張ってあるあたりのところは、大丈夫です。そのほかのところは、気を付けてくださいね。

    この物件は解体予定だったらしく、内見時も壊しかけで、ゴミの山状態だったんですよ。3カ月くらいかけて掃除をして、部屋がだいぶ見渡せるように片付きました。この前やっと天井を落とし始めたところです。

    見えている床下は石が詰まれるように固定されていている箇所も

    ーおぉぉ……想像以上の様子でした。テントの中で寝られているんですか?

    達郎さん:

    そうですね。そのほかの場所は雨漏りをしているので、荷物もなかなか置けません。早く直したいのですが、天井を剥がす作業は一人じゃなかなか進められなくて。

    ー現在は達郎さん、お一人でお住まいなんですね。

    みどりさん:

    私は東京で働いているため、2週間おきぐらいに行ったり来たりの生活をしています。そのタイミングでグッと作業できたらいいのですが、DIYに必要な材料がなかなか届かないなどトラブルも。年明けごろには、東京の家を引き払って荷物も持ってこなければならないので、生活できる部屋を一つ、二つでも増やしたいんですけどね。

    子育て時代のキャンプ経験が、暮らしの礎に

    ーこの状況で暮らされているというのが、正直信じられないです。

    達郎さん・みどりさん ははは(笑)

    ーキャンプ道具もたくさんありますし、アウトドアには慣れているようですね。

    達郎さん:

    ここでの暮らしは、ほぼキャンプですね。子どもが小さい頃は、いわき市に山を買ってキャンプをしていたんです。野原のようなキャンプ場ではなく、地図を開いて川の源流を辿って、ここならキャンプできるだろうっていう場所を探してテントを張るようなスタイルでやってました。

    達郎さん。かつてのキャンプの様子を思い出しながら朗らかに話してくれた

    みどりさん:

    キャンプもそうなのですが、私は電気や水道などを自給自足して暮らす「オフグリッドライフ」に長年興味があったんです。特にこだわっていたのは水。自然の水を使う生活がしたくて、井戸を掘ることも考えていました。

    ー水、ですか?

    達郎さん:

    人間の約6割は水でできていますからね。この物件の内見に連れてきてもらったときも、そこに流れている水をテイスティングして、大丈夫だなと。季節や天気によって水量が変わることもなかったので、これはいいぞと思いました。

    みどりさん:

    大家さんに会った時も、ここの水を引いて使っていたよって話を聞いて、私はすごくテンションが上がっちゃいました!家の状況を見て、これまで借りる人がいなかったことにも納得したんですが、広い土地があって畑もできるし、私たちにとっては「こんなにいいところはない」という感じ。別の地域でも家探しをしていたのですが、この物件に出会ってからは即決でした。

    ーこの物件を借りる決め手になったことは他にもありましたか?

    達郎さん:ここから少し山を登ったところに小屋があるのですが、それが付いていたのは大きいですね。というか、小屋がなければ借りれなかったかもしれません。

    小屋は、少し前まで人が住んでいたこともあり、少し掃除をすればすぐに使えます。薪ストーブも点いているので、冬の間はそこで過ごすつもりです。

    数年がかりのDIY生活を見越して

    ー家の修繕はどのように進められるのでしょうか?DIYというよりは、家づくりのような感じに思えます。

    みどりさん:

    どうしてか、夫ができるんです。お義父さんが大工で、小さい頃現場に着いていっていたからなのかなと私は思っているんですが。例えば、以前引っ越しをしたときには和室を洋室に変えるっていう作業をやってくれました。畳を剥がしてフローリングにしたり、砂壁を剥がして珪藻土塗装したり。壁には腰板まで貼り付けてくれて、娘たちはおしゃれな感じになった!と喜んでいました。

    みどりさん。この物件に至るまでの経緯やここでの生活をする様子は終始楽しそう

    達郎さん:

    状況を見れば、自分が直せる範疇かどうか判断ができます。まぁ、「普通の家」として暮らせるようになるのには3~5年くらいかかるかなと思っていますが。

    ーその覚悟をもって、生活を始められたのはお二人だからでしょうね。

    みどりさん:

    youtubeとかを見ていると、同じようなことをやってる先輩方が結構いるんですよ。そういうのを見て勇気が出たっていうのはありますね。20年前だったら、やりたいけど無理だとなっていただろうなあ。

    人と関わりながら暮らしを楽しみたい

    ーお話を聞いていて、ここでの暮らしを楽しみにされていることがよく伝わってきました。

    みどりさん:

    すごくワクワクしています!日本には四季があるから、自然の中では暮らしやすいと思うんですよ。今は庭に柿がなっていますね。それから、私は野草が大好きなんです。ここを歩いていると「あれもこれも食べられる」っていろいろな野草に出会えるのはたまりません。屋外ヨガをするときに、一目が気にならないのも嬉しいです。

    南相馬市や近隣地域には、いろいろなチャレンジをしている人が多いのもこの場所を選んだ理由の一つ。あちこちでかけて、人と出会いながら活動するのも面白いです。

    達郎さん:

    私は今は、平日は仕事をして、休日には家のDIYを進めて、あまり地域の楽しみを味わえてはいないのですが(笑)家に籠りっぱなしではなく、人と関わり合いながらここで暮らしていければと思います。

    ミライエ担当者から一言
    大竹さま、この度は物件決定おめでとうございます! はじめ大竹さまには違う物件を問い合わせいただいたのですが、すこし違うご様子で。 その後「自然の中で、食べ物やエネルギーを自給自足する暮らしがしたい」と理想を聞かせてもらってご紹介できた物件でした。お二人が描いている暮らしがここでならできるかな…?と半信半疑でご案内した時の「こういう物件がよかったんです!」と山水に手を伸ばしたお二人の様子が忘れられません。解体されそうな空き家でもチャンスはあるんだ!と思った出会いでした。 これからのお二人の生活が素敵なものになるよう、ミライエスタッフ一同応援しています!
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